ペットや動物園で飼われているリスに餌を与えると、食べた後に残りのえさを頬袋に入れて隅へ運び、隠している姿を見ます。

その姿はとてもかわいらしく、そしてこの餌を後からまた食べる姿を見ることはまずありません。

忘れてしまっているのか、または何か他に理由があるのか?

この行動について考えていきましょう。

リス 水

リスは餌を隠す

ペットのリスは与えられた餌をゲージの隅などに隠します

野生のリスもどんぐりやクルミなどを木陰に穴を掘って隠します。

これを貯食行動と言います。

リスはどんぐりなどの木の実の他に、虫の幼虫なども食べます。

それらを落ち葉で隠しやすい目立たない場所の地面や、時には枝の上や先端にも隠します。

この貯食行為餌が捕れない冬に備えた蓄えとも言われています。

そして体の大きさや食べるエサが似ているネズミから、餌を奪われないような工夫でもあるようです。

リスは隠した餌の事を忘れている

リスを飼うとわかるのですが、ペットのリスは隠した餌を再び食べようと探しに行くことは滅多にありません

なので、たくさん餌が隠してあっても翌日は新しい餌を与える必要があります。

同じように野生のリスも穴に隠した餌の事は忘れて、また新たに探しに行きます。

蓄えた餌を食べた方が楽だし、命を狙われる必要もないのに勿体ないと思ってしまいます。

それでも厳しい自然界で生き延びているリスがたくさんいることを考えると、この習性に対して否定的な考えをする必要はないのかもしれません。

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リスが隠したまま忘れた餌の効果

リスが秋に隠した餌の上に、冬は雪が積もります。

そして春になると雪が解け、隠したどんぐりなど木の実から芽が出てきて新しい命としてすくすくと育ちます。

その木には将来たくさんのどんぐりやクルミが実り、またリスたちが餌として食べたり蓄えたりを繰り返すのです。

リスがその事をわかっているのかは不明ですが、捕った餌を後世が困らないように成長させて分け与える行為を行っているのです。

リスの貯食行為は森林の形成に役に立っています

まとめ

リスが頬袋に餌を入れてどこかに隠している行為をかわいらしいと思って見ていましたが、実は地球上に大きな影響を与える行為なのです。

確かにリスが走っている森や公園には木々が生い茂っています。

野生の生き物が生き残れる環境を多く残すことは、私たちが暮らす環境にも好影響を与えます。

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