自然界に生きる野生のシマリスは気温が下がれば冬眠します。
冬に備えて食糧を蓄え、準備万端で冬を越します。
では冬眠するリスとしないリスでは、寿命に違いはあるのでしょうか。
冬眠するリスとしないリス
飼いリスとしてよくペットショップにいるシマリスは冬眠する動物として知られています。
ですが、すべてのリスが必ず冬眠するわけではありません。
冬眠するかしないかは、シマリスの体内物質によって影響されます。
冬眠特異性たんぱく質という物質で、冬眠に入る時期に減少し、暖かい時期に再び増加します。
この物質の増減が少ないリスは冬眠することがなく、低温下では長く生きられないのに対し、増減のリズムがあるリスは冬眠をしない個体に比べ2倍長生きするという実験結果があるそうです。
野生のリスはある程度備蓄をして越冬の準備ができている環境下で冬眠し、95%の生存率です。
冬眠によって命を守っているとも言えますね。
この結果だけを見ると冬眠するリスが長寿傾向にあるように思われますが、家庭で飼われているリスに関しては冬眠する個体が長寿か短命か?と容易に判断することは難しいと思います。
飼っているリスを冬眠させるとしたら
上記の結果から冬眠がいけないことではないとわかりましたが、むやみに冬眠させていいものではありません。
加齢や体力に心配のあるリス、初めて飼うことにしたリスなど、少しでも不安要素があれば冬眠させないという選択肢もあります。
その場合室内温度は20℃以下にならない暖かい状態を保ちます。
冬眠させる場合は季節の温度変化が伝わりやすいように、温度が下がる時期は15℃以下で安定した環境にします。
※急激な温度変化はリスの体力を奪います。
冬眠モードに入ったリスが無理に起こされる時はかなり体力を消耗するので、突然温度を上げ下げするのは危険です。
冬眠とはいっても、数日おきに目覚めて餌を食べますので、餌や水は新鮮なものを切らさずに用意しておきましょう。
まとめ
リスの寿命は本来その子のもつ生命力もさることながら、ペットとして迎え入れると決めた飼い主の努力も少なからず関係しているのではないかと思います。
冬眠させる場合もさせない場合も、リスに負担がかからないように慎重に環境を整えましょう。