リスのかわいいトレードマークである尻尾ですが、この尻尾はただ可愛いだけの物ではありません。
身体の一部としてリスにとって大事な役割があるのです。
リスの尻尾の役割
バランスをとる
木から木へすばしっこく動き回り、ジャンプする運動能力の高さは尻尾によってバランスを取っているからです。
体温調節
寒いときには尻尾を体に巻き付けて熱が奪われないようにします。
アフリカの砂漠地帯に生息するジリスなどは、逆に尻尾をパラソルがわりにして日差しから身を隠します。
気温が40℃を超える暑さの中、体感温度は5℃も下がるのだとか。
モビング、スタンピング
飼いリスの代表であるシマリスがする感情表現で、尻尾を左右に揺らすのがモビングです。
初めての環境などで警戒したり緊張しているときや、威嚇のために行います。
飼育環境や飼い主に慣れてくれば、モビングはしなくなります。
これとは反対に、嬉しくて興奮したときにモビングするリスもいます。
モビングをしながら後ろ足を踏み鳴らす行動をスタンピングといいます。
モビング同様怒りや驚き、対象物を威嚇する行動です。
飼っているリスがこれらの動きをしている場合、無理に近づいたりせずに見守りましょう。
特に飼い始めは、飼い主が初心者であるのと同じように、リスにとっても初めての体験がたくさんあるのです。
リスの尻尾は触らない
リスはトカゲやヤモリのように尻尾が抜け落ちることがあります。
自然界では天敵から身を守るための緊急手段です。
しかしトカゲなどとは違い、リスの尻尾は再生することはありません。
まさに命がけの行為です。
まとめ
リスは環境の変化や体調など、非常にデリケートな生き物です。
あまり運動できずストレスが溜まったり、飼育環境が変化したりすると、自分で尻尾をかじってしまうことがあります。
また、逃げようとしたリスが尻尾を引っかけてしまったり、飼い主が慌てて尻尾を持ったりすると、尻尾が抜け落ちることがあります。
不用意に踏んでしまった場合でも抜ける危険がありますので、飼い主は扱いに気をつけて生活しましょう。